浅葱色の魁
翌日



阿比類と共に、正式に京行きの意志を伝え


試衛館の皆から


「そうこないとな!!」


「やっぱり平助がいねぇと始まらねぇ!」


「わぁーい!平助君!!ありがとう!!」


「君は、行くと信じてましたよ」


「これで皆、揃ったな!」



喜びの言葉を貰った




中でも 「平助!頼りにしてんぞっ!」

土方からかけられた言葉に



〝やはり、この人を諦めることは
無理そうだな…〟



心が浮き立っていることを自覚した







試衛館からの帰り道




「なんだよ~ 平助すっかり馴染んで!」


「鋭三郎だって、すぐ馴染んでただろ!」


「いい人達だよな! 
実は… すげぇ不安でさっ!
平助がいたら安心だから、声掛けたんだ!」


「声掛けたってゆーか、勝手に連れて行ったんだろー?クスクスッ
だけど、鋭三郎が不安だとは意外…」


「試衛館の人らも不安があるって言ってたぞ
でも、平助がいるから安心だってさ」


「はぁ? 俺ってどう見えてんの?」


「うーん 魁!?
そう!魁だな!
ほら、平助って人見知りしないし
すぐ昔馴染みみたいになれる
そんで、皆がしないことを平気でやる
それも真っ先に!
無鉄砲なのかな?
でも、俺は平助のそういうとこ尊敬してる」


年上の阿比類に、尊敬と言われて
目を丸くする



「誉めすぎだろ」


「馬鹿!素直にいってんだよ!
誰も成せないこと
いつか、お前は成せそうだなって!
小さいけど、大物になるよ!」


「小さいって言うな!!!」


「はははっ!だって、小さいだろ?」


「うるさい!!!」









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