浅葱色の魁
そろそろ上司らにバレると
皆がヒヤヒヤしていた


「うっわぁ!見事な焚き火だな!
しかも、火事にならないように
道の真ん中使ってる!さすが!!
ちょーど、温まりたかったんだよなぁ!
あ!娘さん!酒ちょーだい!」


平助がにこりと微笑むと
娘は、顔を赤らめ、すぐに酒を持ってきた


「芹沢さん!この火で魚焼こう!」


串刺しの魚をすでに手にしていた
平助が芹沢に差し出すと


芹沢が無言で受け取った


「俺、藤堂平助!よろしくな!」


娘が持ってきた酒を飲みながら
火で魚を焼く


「あっちぃーー!
魚焼くには火が、強すぎだ!」


「うむ、確かに…」


「芹沢さん!これ、そこの店で焼いて貰おう
外もいいけど、疲れたし
俺の部屋でゆっくり飲もうぜ!」


「…うむ そうしよう」


「ごめーん!誰か、この火消しといて!」


近藤と土方が頷く


芹沢の機嫌を見事になおした




「鴨!また飲もうな!」


「おお!平助!いいだろう!」





下の名で呼び合う仲になった





因みに、平助と同室の予定だった者は
皆、別の部屋に逃げた







「平助!やっぱりすげえな!」








阿比類が、誇らしげに平助の横を歩く






「は?なんで?」


「なんでって… ほら、あの人気難しいし
何しでかすか…」


「ええ?そうかな?優しい人だったぞ?
そうだ!今度、手合わせしてもらお!」


「お前…のん気だな…楽天的というか
天真爛漫な子供みてぇ」


「……子供
鋭三郎!!子供だとこらぁー!!
1発殴らせろ!!このー!!!」











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