浅葱色の魁
平助は、徳川家定の実子
家定が、子を政に使われないよう落胤した
平助以外の兄弟は、平助を守ることを
幼い頃から教えられていた
平助は、逃げる際に、女物の着物を着せられ、戸惑った
「江戸に隠れ家を用意してございます
今は、私めに従って下さい!」
黙って従った
藤堂家に迷惑をかけないため
唇を噛み締め
馬を操る家臣の着物を掴んだ
自分の親が誰か
なぜ…
認められないのか
知ってしまった
わからないのは
なぜ… 自分が女なのか
気がつけば、口内には鉄の味
家定が、子を政に使われないよう落胤した
平助以外の兄弟は、平助を守ることを
幼い頃から教えられていた
平助は、逃げる際に、女物の着物を着せられ、戸惑った
「江戸に隠れ家を用意してございます
今は、私めに従って下さい!」
黙って従った
藤堂家に迷惑をかけないため
唇を噛み締め
馬を操る家臣の着物を掴んだ
自分の親が誰か
なぜ…
認められないのか
知ってしまった
わからないのは
なぜ… 自分が女なのか
気がつけば、口内には鉄の味