浅葱色の魁
非番の日 浅野家へ
「ちょっと寝る」
「起こしますから、ごゆっくり」
浅野家に用意されている自室で
男物の着物を脱ぎ
きっちり巻いてあるサラシを取り
陽乃が準備してくれた寝間着に着替え
髪を解く
敷かれた布団に潜ると
すぐに寝息をたてはじめた
二刻後
「平助様 そろそろ起きて支度を」
部屋の外から声を掛けると
中から、弱々しい声が返ってくる
「陽乃…頭痛い…」
「失礼します!」
部屋に入り、平助の額に手を当てる
「熱がありますね…屯所に知らせて
今夜は、ここで休みましょう」
「陽乃…」
「どうしました?」
「……なんでもない」
「すぐに戻りますから
薬を飲んで、寝てて下さいね!」
部屋に1人になると
「このまま消えたい……」
〝そうすれば……
誰にも迷惑かけなくていいのに〟
「ちょっと寝る」
「起こしますから、ごゆっくり」
浅野家に用意されている自室で
男物の着物を脱ぎ
きっちり巻いてあるサラシを取り
陽乃が準備してくれた寝間着に着替え
髪を解く
敷かれた布団に潜ると
すぐに寝息をたてはじめた
二刻後
「平助様 そろそろ起きて支度を」
部屋の外から声を掛けると
中から、弱々しい声が返ってくる
「陽乃…頭痛い…」
「失礼します!」
部屋に入り、平助の額に手を当てる
「熱がありますね…屯所に知らせて
今夜は、ここで休みましょう」
「陽乃…」
「どうしました?」
「……なんでもない」
「すぐに戻りますから
薬を飲んで、寝てて下さいね!」
部屋に1人になると
「このまま消えたい……」
〝そうすれば……
誰にも迷惑かけなくていいのに〟