浅葱色の魁
背が低く、色白で
目鼻立ちが、ハッキリしている


女に間違われた事がないのは



「っんだとごら!!!
もういっぺん言ってみろ!!!
あ!? やんのか!? ああ!?」



喧嘩っぱやいともっぱらの評判

そして



「男前ねぇ~素敵!」



兎に角、女にモテたからだ









「平助君! この前、話した道場
いやぁ 実に面白いんだ!」


「面白い?」


「そうなんだよ!
君くらいの子もいたよ!
どうだい!? 予定は?」


「……山南さん」



平助は、山南の顔を見る

背が低いから、見上げるかたちだ



「なんでしょう」



「なんで、俺を誘うんだよ
他にもいるだろ!?」


「いないよ!」


「いるだろ!!」


「いない! つまらなそうに木刀を振るってるのは、平助君だけだよ!
強い相手を探しているんだろう?」


「行かないから」




図星だった




ひとりで素振りばかりに飽きていた






でも、山南の面白いなんて
子供を誘うような文句が気に入らなかった



意地をはり、山南を避けるように
伊東道場へ通うことが増えた









「貴方、女子ではありませんか?」
























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