浅葱色の魁
「私は、藤堂さんと口づけしたのよ!」



「「「……」」」




七桜が男なのは、3人にもわかること
ジロッと睨まれる


「七桜が酔ってしたことだ」


「ええ!私から!でも、藤堂さん
この中で口づけしたのは、私だけでしょ!」


「あれ、口づけになんのかよ」


「なるわっ!」


「平助様!」


陽乃が目を潤ませて平助に詰め寄る



〝女だって知ってんだろ!?
本気で泣きそうじゃねえか!!!〟



「ごめん…陽乃」


「お酒の場とはいえ、嫌です!
それも……男とだなんて!!!」


「わかった!ごめん!な!?ごめん!」




必死に陽乃に謝っていると




「許嫁ってことは、藤堂さんの火傷の事
ご存知なのよね?」


陽乃が七桜の目を見る


「当然です」


「見たことあるの?」


「ええ」


「触ったことは?」


「ないわ」


「私は、触ったわよ!ふふふっ」


「平助様!!!」


「はあ~ 七桜!陽乃!
仲良く出来ないなら、女中辞めろ!」



   
「「すみません」」










隙を見て陽乃と平助が2人になる






「バレた…」


「でしょうね…
でも、七桜は平助様の事を話す気はないように思います」


「だといいが…」


「どうして唇を許したり、体を触らせたのですか!?」


「あいつ、力強いんだって…
か弱そうなのに、やっぱり男の力には敵わないもんだな」


「…私も平助様と口づけしたことないのに」


「は?」


「/////ヤキモチです」


「ぷくくっ 陽乃、やっぱり可愛い!」


「私、怒ってるんですよ!」


「クククッ 気をつけるよ」


「平助様 七桜と2人にはならないで…」


「おう」


「お願いしますよ」


「わかってるって!」






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