ミエナイモノ
実行
ついにその日はやってきた。



「こんばんは~」


「こんばんはー」




2人はしっかり挨拶してから部屋に入ってきた。



「今日、だね…」



私は正直緊張していた。



またあの怖さを体験しなければいけないかもしれないのだ。



そう考えると本当はやりたくない。



だけど、私には支えてくれる仲間がいる。



だから頑張ろうと思えるのだ。



「りな、緊張しないで!頑張ろう!」



風は背中をポンポンと叩いてくれた。



「そうだよ、大丈夫。今日必ず“ヤツ”が現れるって訳でもないからな。」


私は、少しだけ心が軽くなった気がした。
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