ミエナイモノ

目の前が真っ暗になり、何も聞こえなくなった。



きっと、あの3人は私のことをバカにしているんだろう。



でも、蹴られている痛みさえ、感じなくなった。



それよりも、助けてくれなかったショックの方が大きかった。
















気づいたらもう3人はいなくなっていた。



薄暗いトイレには水の入ったバケツと、ひとりぼっちの私だけが残されている。



私はゆっくり起きあがる。



お腹や足には蹴られたときにできたアザがたくさんできていた。



鏡を見ると、うつろな目でこちらを見ている少女がいた。



髪はボサボサだった。