絶対やせてやる!
「若木さん。今日は随分と大胆な行動だったらしいわね。」

給湯室で超お局に捕まってしまった。

部署は違うけどもう噂は耳に入っているらしい。

超お局の声のトーンがすごく怖い。

大胆・・・ね。

あの時はとっさにあんな行動をとっちゃって・・・

みんなの口から口に・・・

尾ひれ背ひれが付いて・・・

とんでもないことになってそう。


午前中は何とか休み中に溜まった仕事を処理するのに没頭してたけど・・・

1階の事務所に女性社員が全然居なかったのが・・・おかしい。



昼食は一人で外に食べに行けばよかった・・・。

地獄の休憩室―――

「若木さん、うちは別に社内恋愛禁止って訳じゃないのよ。分かってるわよね。」

「は・・はい。」

「ただ、みんなの仕事の士気を下げるようなことしてほしくないのよね。」


何でみんなの士気が下がるんだか・・・。

だいたい私が何したってゆ~の?

口には出せない不満は心の中・・・

取り合えずは平穏無事なOL生活が送りたい。

きっと・・・普通は、平穏無事なOL生活よりもいい男との恋愛を取るんだろうな~。

そりゃあ彼氏ぐらい欲しいけど・・・。

そんなことも思うけど・・・。

だけど、あれは『オタクくん』だよ。

「若木さんって分相応って知らないみたいね。」

超お局の攻撃は続く。

分相応ってなに?自分はどうよ?

言い返したいが言えない・・・辛さ。

超お局って結構美人だし・・・。

これって完全にイジメでしょ?

「全くの誤解です。支店長とは以前たまたま会ったことがあって・・・。」

「以前たまたま?で、好きですとかって言います?」

毒舌後輩が口を挟む。

興味津々って感じで聞いてる人もいれば無関心でテレビを見てる人もいる。

取り合えず助け舟を出してくれる人は居なかった。

もー嫌!

何とかして~~~~~~~!
< 137 / 296 >

この作品をシェア

pagetop