絶対やせてやる!
もうサッサと帰った方が身のためだと思ったのだが・・・
「みのりさん車ですよね?」
「はい・・支店長は?」
「僕は今日バスだったんです。」
「そうですか。じゃあここで。」
そう言ってさよならしてしまおうと思ったのに・・・
「こっちって車無いと不便ですよね。」
とか何とか言いながらちゃっかり?
私の車の助手席に乗り込もうとしている古宇一馬!
「な・何ですか?」
「え?送ってくれないんですか?」
「はあ~?」
「このまま歩けって言うんですか?」
「だってバスが・・・。」
「行っちゃったばかりで後1時間ぐらい待つんです。」
ずうずうしいと言うかなんと言うか・・
確実に4つは年上、しかもエリートと噂される支店長なのに・・・
もう、支店長の威厳とかそんなもの全然ない!
こんな困った捨て猫のようなさみし~って顔・・・しないで!
私は辺りをキョロキョロ確認して、会社の人が居ないことを確かめて
「じゃあ、せめて後に乗って下さい。」
「どうしてですか?」
そう聞きながらもちゃんと後のドアを開けて乗り込む彼。
誰かに見られたら大変と運転席に乗り込み急いでエンジンをかけると直ぐに車をだした。
「女の子でも助手席は彼氏限定とかってあるんですか?」
後の席からちょっと身を乗り出して彼が聞いてくる。
「危ないからちゃんと座ってて下さい。」
何か子供を乗せてるみたい・・・。。。
「後の席はスモークかかってるでしょ?外から見えにくいから。」
「ああそうか!」
大発見って感じで納得してる・・・