絶対やせてやる!

「僕もこっちに来てからすぐに車買ったんですけどまだ納車されなくて。

一番初めにみのりさん乗せてあげますね。」

「いいです。また、みんなに誤解招くと大変ですから。」

「ふ~ん、誤解ですか。」

「何ですか?支店長。」

「う~ん、その支店長ってゆ~の止めましょう。一馬でいいです。」


呼び捨てになんてしたらそれこそ・・・


「呼べません。」


すると一瞬シーンと静かになった。


バックミラーで様子を窺うと・・・


うわっ!


「ち・近いです顔!」

「あ、すみません。」


ビックリしたあ~。肩のすぐ側に顔があるんだもの。


「せめて二人の時は、古宇さんって呼べませんか?」

「だって支店長じゃないですか。それに二人っきりになんてもうなりません。」

「冷たいんですね。みのりさん・・・。」


もう無視。


「どこ行くんですか?僕のうちとは反対方向なんですが。」

「駅のバスセンターです。

あそこなら1時間も待たなくてもどのバスもすぐ来ますから。」

「冷たいんですね。送ってくれるとばかり・・・。」



あ~頭痛い!



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