絶対やせてやる！

「支店長・・・。」

「だから、一馬か古宇さんで。

僕としては、一馬って呼んで欲しいけど。」

「じゃあ、古宇さん。」

「はい。」

「着きました。」

「え？もうですか？名残惜しいな～。」

「いいから早く降りて下さい！」


さっきから古宇さんは一人で勝手なことばかりしゃべり続けていた。

が、当然無視してここまでやっと着いた。

ちょっと、ホッとした。

だいたい彼の話は一方的すぎ！

二人が付き合ってることは取り合えず社内では秘密で外でお付き合いしましょうとかって言われても・・・


二人の秘密？冗談じゃない！


「まっ、そう言う訳ですから社内では普通に接しますからいいですね？」

いいも何も・・・それにお付き合いとか考えてませんから・・・

「あの・・・私何も答えてないんですけど・・・。」

そう言う人の話を最後まで聞かずに彼は

「じゃあまた、明日会社で会いましょう。」


車を降りて・・・・

「あ、それと・・これ。」


ヒラヒラと助手席の方に何かが落ちた。


「本当に二人の秘密ですからね。」

と言い車のドアを閉めた。


手を振ってる・・・


無視して車を出した。


厄介な人に・・・捕まった・・

いや・・・まだ、捕まってないって・・・

逃げなきゃだな。


助手席に落ちていた紙切れを拾う。
名刺だった。・・・古宇支店長の・・・

裏に自宅の住所と電話番号にメルアドまで・・・

いらないって！

でも、こんなことって・・・あるのね・・・って感じ・・・