絶対やせてやる!

上川士幌!?


「ど、どうして?」


びっくりしてそのあとの言葉が出てこない。



ここはどこ?

そうだよ森林公園じゃないよ・・・



なぜ?????



士幌はトレーニングウエアーを着て野球帽を被っていた。


「朝のランニング中。みのりも頑張ってるな。」

「う、うん。昨日からだけど・・・。」

「立ち話もなんだから歩くか。」


士幌が歩き出した。

状況把握にまだ頭が着いていけないので少しして慌てて士幌の後を追う。


「な、なんで士幌が居るの?」

「何でって仕事。」

「仕事?」

「この間急な仕事で一端帰ったからまたこっちに来た。
いつも朝は走ってるから出張先でもホテルの近くを走ってるんだ。
まさかここでみのりに会うとは・・・思わなかったけど。」


そうだったんだ。


「私もちょっとびっくりしたよ。」


ちょっとどころじゃない・・・けど・・・。


「後姿ですぐ分かった。あ、あれは・・・ってさ。」


後姿・・・よくでかいって言われる・・・


「そのうちこの後姿を半分にして士幌が見ても分かんないようにするよ・・・。」

「半分?!また随分と・・・。」

「何?」

「いや・・・期待してる・・・。」


士幌が苦笑いして言った。

期待・・・?

次も会うことがあるんだろうか?


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