絶対やせてやる!
次の朝―――


また、昨日のコースを歩いた。

士幌に偶然会うことなんて期待してない。


はずだったけど・・・


バカな私はもう士幌は帰ってしまったかも知れないのに士幌の泊まっていたらしきホテルの周りを2周も歩いてしまった・・・

本と・・・バカだな・・・

何やってるんだろう・・・

足取りも重くなる・・・

体重が重いから・・・じゃない。

これは気持ちの問題



「もう会えないのかな?

士幌・・・帰っちゃたのかな・・。」


ガン!

何だか腹立たしくなってきて思わずガードレールを蹴ってしまっていた。


ものに当たるくせは・・・良くないって分ってるけど・・・




「おい・・・公共のものを壊すなよ。」

・・・

一瞬どこからその声が聞こえてきたのか分からなかった。



え?


え?



辺りを見回す。




「よう、どこ見てんだよ。ここだって。」

あっ・・・


路肩に止まった車の窓から・・・



士幌が手を振っていた。




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