絶対やせてやる!

驚きを隠せなかった。

だって、もう、士幌とは会えないとばかり思ってたから・・・。


突っ立ったままの私。


士幌が車から降りてこっちに向かってきた。


士幌はスーツ姿だった。


始めて見るその姿に目が離せない。


かっこいい!


顔がいいのも、背が高くてスタイル完璧なのも分かってたけど・・・

スーツ姿のこんなに似合う男を初めて見た気がした。

モデル並み?うんん、それ以上だ。



何これ?

ドキドキが体中を駆け巡る。


士幌が一歩ずつ近づいて来て距離が縮まるごとに、

ドキドキがどんどん大きくなっていく。



どうしよう!
このドキドキが士幌に聞こえてしまう・・・そう思った。


「何?何か嫌なことでもあった?ガードレールなんか蹴って。」

え?え?何?

士幌の言葉が宇宙人の言葉のように頭に入ってこない。


「もしも~し!」

そう言って士幌が大声を上げた。

そう・・・私の耳元で・・・


その声が耳に入ってきて、士幌の顔が真近にあることに気が付いて・・・


し、死ぬ~う!

失神寸前だった。


やばい・・・やばすぎる

私、どうしちゃたの?


裸じゃあるまいし、スーツ姿の男に悩殺された?


完全に・・・惚れモードになってしまっていた・・・。


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