絶対やせてやる!

冬になると流氷が押し寄せる海――

でも、今はまだ冬の厳しさなんて感じさせないほど穏やかで青い海。


海岸線をひたすら走る。


「窓開けていい?」

「いいよ。」


潮の匂いのする風が入ってきた。


「気持ちいい~!」


「士幌のバカヤロ~!」


「そうだ!バカア~!
今度会ったら海に沈めてやる~
ってみのりちゃんが言ってるぞ~!」


「そこまで言ってないけど覚悟しとけ~!」



私たちはそうやってさけびながら車を走らせた。



道路脇に数台の車―――

「ねえ、あれ、サーフィンやってるよ。」

「サーフィン?どこ?」

「ほらあそこ。」

「ふう~ん。」


こんなとこでもやるんだ・・・って感じ

あんまり興味が無いから素通り・・・


と思ったが・・・





見たことある車・・・

違う?



「どうしたの~みのりちゃん?」

「うんん、別に・・・。」


そのまま車を走らせたが・・・




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