絶対やせてやる!

バンガローの中は、思ったよりきれいだった。

虫がいるかどうかは別として・・・。

広いフローリングの床に絨毯が1枚敷いてあって低い長方形のテーブルが置いてある。

「テレビとか冷蔵庫とか・・・何にもないんだね。」

「当然でしょ。ホテルとかコテージってわけじゃないんだから。
こうゆ~とこ借りて皆で外で焼肉したり、川で魚釣ったりとかそうやって遊ぶもんなの。
新くんも来るんだったら外で焼肉とかしたかったなぁ。
なんでみのりちゃんと二人なんだろうね。」

「新くんが来てどうすんのよ。」

こんなところまで来てイチャイチャされた日には、ダイエットどころかストレスたまってやけ食いしそう・・・。

「取り合えず荷物片付けよう。」

「うん。って!?」


何?この荷物の山。

「ああ、それみのりちゃんの寝袋ね。」

ね、寝袋!?

「布団は?」

ってゆ~か・・・ベットもない!

「ある訳ないでしょ。床にこれで寝るんだよ!」

半分切れ気味で妹がそう言って寝袋を投げてきた。


ボスッ!


空しく寝袋は床に転がり、受取るどころか状況を理解するのにしばし呆然としている私だった。


こ、この床にこのまま寝るの?


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