絶対やせてやる!
「は~、やっと落ち着けるね。」
と妹。

「夕食どうするの?」
と私。

「みのりちゃん・・・。」
怒ってる妹・・・。


「ごめん。だって動いたらお腹すいたし。」

「みのりちゃん動いてないし・・・。
でも、なんか今日は疲れちゃったよね。
途中にコンビニ見かけたからあそこ行こうか。」

「そ、だね。」

結局コンビニの弁当か・・・。




車で下の駐車場まで降りて行くと、ちょうど美形の夕くんが管理棟から出てくるところだった。


私たちの車を見つけて手を振ってかけて来る。

「なんだろ?何か用かな?」

車を止めて窓を開けると

「ちょうどよかった。今これ持って行こうとしてて。」

夕くんは、そう言って窓から紙を渡してきた。

「銭湯の場所です。さっき教えるのわすれちゃってて。
この近くだけど暗くなると分からないかもしれないから・・・。」


銭湯?

そうだ、お風呂が無いんだった。


「ありがとう。助かります。」

「夕くんこれからどっか行くの?」


妹がすかさず助手席から身を乗り出してそう聞いた。


「うん。他のバイト。」

「そっかぁ。頑張ってね~。」

「うん。じゃあ、また後で。」


私たちは、手を振ってそこで夕くんと別れたのだったが・・・。



『また後で』って言わなかったっけ?


『また明日』の間違い?



ちょっとそう疑問に思って車を出したのだった。






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