あなたに溺愛
「守、薫、そんなこと言わなくていいわ。ごめんね。お姉ちゃんが悪かった」


私は藤樫くんに向き合い、頭を下げた。


「突然、無理なお願いをして、申し訳ありませんでした。
切羽詰まって、冷静になれませんでした。
バイトの話は無かったことに……」


私が言葉を言い終わるのを待たずに、


「俺、バイトする。雇ってください。約束通り、高給で」

藤樫くんが、優しく笑って、つぶやいた。


「やった~~!! ありがとう、お兄ちゃん!」

弟と妹は大喜びで、藤樫くんに懐いてる。



いいのかな?



私が呆然としていると、

「いつから来たらいいですか?」

極上の王子様の笑顔。


「でっ、できたら明日からでも……」

「わかりました」


何事も、やってみないとわからない……。

ある日突然、極上王子様が救世主になってくれて、お知り合いになれました。
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