あなたに溺愛
「お兄ちゃん、遥、なんか嫌……」

遥が不安そうに腕に抱きついてくる。

兄ちゃんだって、嫌だよ……。


親父も、子供に相談しなさすぎだ。

勝手にひとりで決めて。


栄子さんがいるから、もう、真菜とふたりきりで食事も出来なくなる。

真菜の料理、好きだったのにな……。


がっかりしながら2階への階段を上がる。

自分の部屋に入ろうとすると、ドアが細く開いてて、部屋の明かりが漏れていた。
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