あなたに溺愛
「今は、週に3回家政婦さんが来てくれるから大丈夫なんだけど。
真菜、俺にいつもまかない作ってくれるだろ?
家政婦さんが作ってくれる料理より、すごく美味くて。
毎日、楽しみにしてるんだ」



瞬が、そんなことを思ってたなんて。

お母さんが蒸発したとき、寂しかっただろうな……。


「瞬が、私のまかないを楽しみにしてくれてたなんて、うれしい」

瞬に微笑みかける。



「……真菜に渡したいものがあるんだ」

瞬はベッドから起き上がると、机の引き出しから、

綺麗にラッピングされた小さな箱を取り出した。
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