あなたに溺愛
瞬の家を出た、帰り道。

暗くなった道を歩きながら、考えていた。



瞬の言ってた、『今はまだ』……って?

もし、私が瞬の『彼女』だったら……。

追っかけファンの来客数、減るよね。

瞬に彼女がいないから、毎日、瞬を口説くために店に集結してるんだもん。

もし私が彼女だったら、嫉妬したファンから、キツイことも言われるかもしれない。



私との関係を曖昧にすることは、店のためでもあるし、私を守ることでもあるんだと思う。

瞬は、双子との約束……店を立て直そうとしてくれてるんだ。



いつか、瞬の言ってた『時期』が来ればいいな。

それまで、おとなしく待ってるね。瞬。
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