あなたに溺愛
「全部、聞いています。もう、この店には来ないでいただきたい」

俺が冷静に言うと、多田は驚いて、


「真菜の恋人でもないのに、口出しするんじゃねーよ!
真菜を中途半端に扱っておいて、束縛する権利なんてねーんだよ!」


中途半端……か。確かに、今はそうだな……。


「近いうちに、真菜のことはちゃんとするつもりでいます。
なので、お帰りください。オーダーは受け付けません」

俺が冷たく言い放つと、


「なんて店だ!」

多田は怒って、店を出て行った。
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