あなたに溺愛
店に戻ると、瞬が複雑な顔をしていた。


「ごめんなさい……」



また、瞬との約束を破ってしまった。

多田くんに近づかないように言われてたのに……。



「多田に会ってたんだね。彼のコロンの香りがする」



初めて見た、瞬の冷たい瞳。

私、信頼をなくしてしまった……。



「俺が客に気を遣ってる時間に、そんなに移り香がするほど、密着してたんだね」
< 91 / 202 >

この作品をシェア

pagetop