Miseria ~幸せな悲劇~
同じ頃。病院では、美花が風花に覆い被さるようにベッドで眠りについていた。
「……風花」
寝言で美花は風花の名前を呟いた。サイドテーブルにはコップが倒れて水が溢れている。美花は喰イ喰イを呼び出す儀式を終えた後、急に意識を失ってしまったのだ。
プルプル、プルプル……
美花の携帯が鳴り響いた。
「……ん、なんだよ、うるせぇな……」
美花はその音にようやく目を覚ました。美花は携帯を見て時刻を確認した。
「……てか、もうこんな時間かよ」
かれこれ美花は三時間近く眠っていたようだ。