君だから。
「あ、たしかに」
言われてみれば、それになぜか親近感も湧いてくる。
「まあ、これから何かとよろしくお願いします」
そう言って晴翔くんはぺこりと頭を下げて、そして笑った。
やっぱり爽やかだなぁ。
「じゃあ、今日はほんとにありがとう。楽しかった」
「えっと、こちらこそありがとう…」
なんだか照れくさくなった私の語尾は小さくなってしまう。
「じゃあ、また明日!」
そう言って晴翔くんはひらひらと手を振りながら去っていった。
「また明日」
私の声は小さかったのに晴翔くんは振り返ってまた手を振ってくる。
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「ただいま〜」
そう言って玄関で靴を脱いでいると
「おかえり〜今日は遅かったのね〜」
とお母さんが呑気に呟いた。
「うん。ちょっと色々あって遅くなった」
「えー?色々ってなぁに?」
なんだかお母さんは楽しそうにそう聞いてきた。
こうなると、はぐらかしても面倒なので今日の出来事を話した。
すると、お母さんはまあ〜!と手を叩いて喜んでいた。
何でこんなにも楽しそうなんだか。