君だから。
私は三つ編みに眼鏡姿をしている。
周りから見ればいかにも近寄り難い地味子に見えてしまう。
もちろんそんなことくらい分かってはいる。
けれど、自分に自信が持てない────
変わりたいと思っても勇気が出ないし、下手に目立って嫌われるのが怖くてなかなか一歩を踏み出せないでいる。
親友の凛にもよく眼鏡取ればいいのにーと言われている。
けれど、結局勇気を出せないままこの姿。
凛とは幼い頃から一緒で私のことを理解してくれる大切な存在。
そんな凛は明るい性格でみんなからも人気だ。
一つ年上の彼氏もいて。かなりラブラブ。
あー、なんだか凛に申し訳なくなってきた。
そう思った私はとっさに凛に声をかけてしまった。
「ねえ、凛」
凛は不思議そうに振り向く。
「いつもありがとね。それからなんかごめんね」
「えっ、どうしちゃったのいきなり!え、てか何が?」
凛は驚き、パニックになっているようだ。