君だから。


胸がきゅーとなって少し苦しい。


これは、一体なんだろう。



そう思いながらも早くなる鼓動を誤魔化すように私は精一杯笑って


「想像つかないや。でも、ちょっと見てみたいかも」


そう言った。


「えーっと、こ、今度ね!」


晴翔くんは髪をくしゃくしゃしながらそう言った。


そして────


「昨日、葵ちゃんの昔の写真見たから。
だからいつか、俺の昔の写真も見せるよ」


と言った晴翔くんの頬が少し赤くなってるような気がした。


気のせいかな?


そんなはずないもんね。


そう納得した私は


「楽しみにしてるね」


そう返事した。



✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼



ゲーセンの中はガヤガヤしている。


クレーンゲームに音ゲー、コインゲームなど様々なゲームが並んでいる。


久しぶりに来たゲームセンターに圧倒されていると、突然晴翔くんに手を引かれた。


「こっち」


そうして連れてこられたのはクレーンゲームの前だった。


「どれか欲しいのある?」


「えっ?」


私が不思議そうに晴翔くんを見つめていると


「取ってあげるよ」


晴翔くんは爽やかにそう言った。


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