君だから。
普段あまり来ないから基準がわからないけど、たぶん晴翔くんは相当ゲームが上手だと思う。
私も何か返さないと。
貰ってばかりじゃなんだか申し訳ない。
そう思い、当たりを見回す。
私にも、出来そうなものあるといいんだけど…。
そして、お菓子をすくうゲームが目に留まる。
い、1個くらいなら取れるかも…。
そして、百円玉を入れて挑戦してみた。
山になったところを目がけてボタンを押す。
あ、結構取れた。
そして台に乗せて
お菓子が前に押されていく。
カタンッ────
取り出し口に手を入れ、取り出すと飴玉が3つ落ちていた。
「あ、3つも取れたの?」
突然後ろから声を掛けられ振り返ると笑顔の晴翔くんがいた。
「えっと、うん」
私、集中してて気づかなかったけどすぐ側にいたんだ。
見られていたと思うとちょっぴり恥ずか
しい。
でも、晴翔くんにお返しがしたくて、
持っていた飴玉を晴翔くんに差し出し
「お、お返しっ!たくさん貰ったから…」
「えっ、いいの!?」
貰えると思っていなかったのか、晴翔くんは驚きながらもとても嬉しそうだった。