君だから。


「え、むしろそれで隠してたつもりなの?」


うわー、バレてるしー。


「隼也、知ってたなら教えてよ!俺、七瀬さんに告っちゃったじゃんか!」


「それは、鈍いお前が悪い」


「うっ、それは…つか、晴翔も教えろよなー」


ふてくされた顔をして涼佑が俺を見てくる。


言ったらすぐにバラされるじゃんか。


「言いふらすなよ?」


「言わねーよ。言ったら大騒ぎになるだろ」


まあ、そうなるよなぁ。


でも、葵ちゃんはもうクラスの中でも存在が大きくなってる気がする。


初めて会った時よりもオシャレになって、新しい友達も出来たみたいだし。何よりも、笑顔が増えた。


「七瀬さん変わったよな」


「それな」


「晴翔のこと好きなんじゃね?」


隼也がいきなりそんなことを言うから思わず手に持っていたジュースを落としそうになる。


「ないないっ!てか、何でそうなるんだよ!?」


「いや、だって七瀬さんが仲良くしてる男子ってお前だけじゃね?」


「それは、おれが頻繁に話しかけるからで…」


「どうだかなー?聞いてあげようか?」


「は?」


だからなんでそうなるんだよっ。そんなこと聞いたら大変なことになる。


< 67 / 84 >

この作品をシェア

pagetop