君だから。


「それはマジで勘弁。絶対からかわれる」


「ま、なんでもいいけど早く告れよなー。取られるぞ」


「分かってるよ」


そろそろ告らないとほんとにやばいかもしれない。


女子バレーが始まった時、ちょうど俺は種目がなかったから葵ちゃんの出る試合を見に行ったんだ。


その時いた男子たちが葵ちゃんを見てあんな可愛い子いたっけ?と会話しているのが耳に入って、正直すげー焦った。


だから、昼休み一緒に過ごしたくて…。


ほんと、女々しくて嫌になる。


「晴翔、俺がさいろいろと協力するからさだから、俺にも協力してくれないか?」


ん?協力?


隼也が突然提案をしてきた。


「何を?」


「俺さ、梓ちゃんが好きなんだよ。だから、遊びに誘ってくんねー?こっそり2人きりにするからさ」


俺に耳打ちしてきた隼也やいつになく真剣な顔をしていて、本気で白井さんのことが好きなんだなと思った。


「葵ちゃんとほか3人を誘えばいい?」


「おう!ありがとな」


ん、これって、協力というより利用されてるんじゃ…。


まあ、いっか。


損はしないし。


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