極悪プリンスの恋愛事情
無関心
文化祭が終わってから数日。
未だに夢心地気分が抜けない私は、授業中だというのに心ここに在らず。
あの日の出来事を思い出して幸せに浸る日々が続いていた。
はぁ……。
凛くんと話したいなぁ。
視線の先に映るのは、教壇に立つ先生ではなく空いている凛くんの席。
いつもの如く鞄は置きっぱなしで凛くんだけがいない。
今日は3時間目くらいにいなくなってたっけ。
凛くんのサボり癖は相変わらずだ。
側に行きたいのにいつも遠くて、私は背中を追ってばかり。
文化祭でちょっとは距離が縮まったような気がしたけど、そんなことなかったな…………。
「今の問題はテストに出すつもりでいるから、ちゃんとノートに書いておけよー」
教壇に立っている先生がそう言った。