極悪プリンスの恋愛事情
「で、どうすんの」
「どうするって……?」
「デート。するの?しないの?」
頬を赤らめた凛くんが髪をかき上げてからこちらを見る。
心臓が大きく跳ねた。
「する!します!お願いします!」
デートのことがすっかり頭から抜けていたせいで、大袈裟に叫んでしまった。
案の定凛くんには「がっつきすぎ」と笑われた。
恥ずかしい。
でも、嬉しい。
こんなご褒美があるなら、突き落とされるのも悪くないかも?───なんて。
やっぱり私は凛くんが大好きだ。