極悪プリンスの恋愛事情
大好きな人が自分を嫌いになってほしいと泣いていた。
けれど、私はその想いに応えることはできない。
理由もなしに嫌いだけじゃ諦めつかないよ……。
凛くんが好きで好きでたまらないこの気持ちはどうしたって捨てられない。
真正面から否定されたら私だって苦しい。
「デート、楽しかったのに…………」
自然と溢れた言葉に虚しさを感じた。
戻らない過去を思い出すたび惨めな気持ちになる。
どうせ夢なら覚めずに笑っていたかった。
恋は、こんなにも人を泣き虫にさせる。