極悪プリンスの恋愛事情


たしかに一理あるような、ないような………。


今まで玉砕続きだったのって、もしかして練習不足だったからなのかな。

思い返してみればいつも勢い任せその場任せで挑んでいた気がする………。


失敗できないって自分で言ったんだし、試してみてもいいのかもしれない。


「なーんて、冗談……………」


「する!」

「え?」


「練習、してみる!」

「まじで?」


「うん!」


提案してくれたはずの岸本くんがなぜか戸惑っているように見えたけど、気のせいだと思うことした。

抱えていたクッキーを持ち直し、正面に立って向き合ってみる。


なんか……変にドキドキしてきゃった。


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