迷惑な運命
ー翌日ー
「結愛!」
柿谷さんとイケメンの話をしてると、中谷君によばれた。
もう話しかけないでくれー!
クラス中から、
教室の外からの視線がグサリと刺さる。
「おまえさー、兄貴に何言ったんだよー。
俺の彼女の妹泣かせたら許さねーぞって
超怒られたんだけどー!」
どうやらそういうことらしい。
いやいや、あんたのせいでしょ!
中谷君にそう言いながら迫られてしまう。
もしかして、本気で怒ってる………?
「ごめんなさい!そういうつもりじゃなかったんだけど………。」
必死に謝っても、中谷君の顔からは険しさが消えなくて
軽く舌打ちして、私の腕が引っ張られる。
何何?なになになになになになに?
入学して、二度目のそれは、小さな音をたてるほど、
長くて深かった。