迷惑な運命
ー翌日ー
「結愛⁉ちょっとどういうこと⁉」
柿谷さんがあいさつもなしに聞いてきた。
昨日バーストした私の頭は、情報を整理できない。
「どういうことって、なんのこと?」
柿谷さんはあらまぁ、と口と目を大きく開けた。
あらまぁ、素晴らしい変顔。
「中谷とのこと!どうなったの?」
今すぐ世界中の人からその記憶を消したいっ!
「どうもこうも、何も起こってませんけど……。」
何も起こってほしくないね!
「うそぉ⁉2回もキスしたのに⁉」
あらまぁ、本日二度目の変顔が登場してますよ、柿谷さん。
そしてその話はやめておくれ。
黒歴史になっているんでね。
「だって、別に好きじゃないし。」
私が好きなのは、龍だから。
そう自分に言い聞かせる。
嫌いじゃない=好き
こんな式は、私の中には存在しない。
あんなヤツ、好きになんてならない。