迷惑な運命


Side  結愛


「はぁ?!」


という中谷君の叫び(?)が耳に入る。

「うるさいなぁー。」

柿谷さんの耳にも入ったらしく、迷惑に顔をしかめていた。

中谷君と都築君は、真剣そうに話している。

よく見ると、二人は都築君のスマホをじっと見ていた。

「コイツ、月鬼の副総長。」

と都築君が言った。

ゲッキ…………?


「県内トップの暴走族だっけな?」


柿谷さんが教えてくれる。


ぼ、ぼうそうぞく………ですかぁ………。

一番関わりたくない方々の集まりか。

柿谷さんはテンションをあげながら語ってくれた。

「特に副総長とか幹部の方たちはイケメンぞろいなんだとか!」


結局はそこか。

なるほど、だから知ってたんだね。


「なぁ、おまえ彼氏いたのか?」


いつの間にか後ろに立ってた中谷君に聞かれる。


「いや、いたことないけど。」


彼氏いない歴15年でございますから!

「そうだよな。結愛は俺だけを想ってればいいもんな。」


ーは?!?

なにいってんの、コイツ?


「告白の答え、聞いてないんだけど。」


中谷君はそう言うと、また顔を近づけてきた。


忘れてぇーーーーー(涙)



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