迷惑な運命
中谷君のきれいな金髪が揺れる。
辺りの視線が集まる。
ーマジやめてって!!
私の心は悲鳴を上げていた。
中谷君は、そんな私お構い無し。
顔を鼻の先が触れそうなほど近づいきて、
ーフッ、っと笑った。
吸い込まれそうな瞳が軽く細められ、
口の端がほんの少し持ち上がる。
「何?怖いんですけど……。」
「告白の返事、聞かせて。」
中谷君は甘えたような口調で聞いてくる。
そんな彼にときめいた自分がいて、
そんな自分を振り払うように
私は中谷君の肩をおさえて引き離すと、
「無理。」
とだけ言って教室を後にした。