迷惑な運命
リュウって、龍?
でも、龍は暴走族とかには入ってない。
じゃあ、別人?
リュウって名前、珍しくないし。
顔を見合わせた中谷君と都築君。
「悪いな。月鬼のメンバーとか、詳しくないんだ。」
中谷君の言葉を、私は信じられなかった。
なんとなくだけど、二人は何か、知っている。
リュウが誰か、知っている。
そんな気がしてならなかった。
ー放課後ー
「中谷君。」
帰ろうとしてた彼に、声をかける。
「ねぇ、リュウって人について、教えてほしいの。」
振り返った中谷君は、私をまっすぐ見つめてくる。
とっても澄んだ瞳。
吸い込まれそう。
「俺も、聞こうと思ってたんだ。
お前と、滝山 龍の関係を。」