迷惑な運命
Side  龍

はぁ…、来てしまった…。

衣月に連れてこられた先は、結愛の学校だった。

「俺、帰るわ」

そう言って後ろを向く。

「ちょっと待てよー。気づいたんだろ。コクれよ。」

「・・・。」

結愛の学校の校門をじっと見つめる。

俺はどうすればいいんだ?

「なんか、静かだな。」

この学校にも他の族のやつがいるはずなのだが…。

「今日は7日だからな。」

衣月が言う。7日の日には、この町に謎の最強の女が現れる。

織姫と名乗る彼女の存在で、変なやつらはこの町寄り付かなくなった。



「あ、龍君?」

見覚えのない女子が、話しかけてくる。

「月鬼の総長の龍君だよね?」

な、なんでそれを…知ってるんだ?
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