迷惑な運命
これは、私の恋に、決着をつけるための言葉。
次の恋に、進むための、第一歩。
「ごめん。結愛とは、付き合えない。」
うん、知ってた。
龍が、最初から、私のことを、そういう風に見てなかったこと。
「ありがとう。」
この一言と龍を置いて、私は教室を後にした。
不思議。涙が溢れた。
大丈夫。大丈夫。きっと、龍以外にも、素敵な人は必ずいる。
私は自分にそう言い聞かせながら、前を向いた。
『龍以外の素敵な人』が現れるのに、そう時間はかからなかった。