迷惑な運命
その女をにらみつける。

やばい。こいつはやばい。

「も~そんなににらまないでよ。結愛に会いに来たんでしょ。

でもざんね~ん。遅かったね。なんで卒業式の日フちゃったの?」

女はバカみたいにしゃべり続ける。

おまけに結愛のことを知ってるらしい。

本当に何者なんだよコイツ・・・。

「あ、分かった!結愛を姫にして、危険にさらすのが嫌だったんでしょ。」

まだしゃべり続ける。この女のことはこれからマシンガントークって呼ぼう。

しかもその予想は大当たり。

衣月もコイツのやばさに気づいたらしく、

「今日はもう帰ろう。」

と言ってきた。

マシンガントークを無視して帰ろうとしたとき、

「でもまたまたざんね~ん。中谷のせいで結愛は今、超危険だよ。

誰かにさらわれたりしないか心配だね~」

俺の足は自然に止まっていた。
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