お見合い結婚狂騒曲
いつものように拭き掃除を終わらせると、今日は南ちゃんが持参したCDをかける。流れ出すクリスマスソング。それをバックに仕事に掛かる。
普段以上にサクサク進む。余は満足じゃ、と悦に入っていると、デスクに置いた携帯がブルブル震える。見ると公香からのメールだった。
『メリークリスマース! 私は昨日からスイートルームで旦那様とムフフでーす……』
惚気か、アホらし、と指で弾き、デスクに戻す。すると、また震え出す。
しつこい! と思いながら再び手に取り、エッと驚く。
今度は葛城圭介からだった。
『メリークリスマス。夕方五時に迎えに行く。厚着で待て』
穴が空くほど携帯を見つめる。
「これ何? 怖い……」
呪いのメール? と思った瞬間、また震える。
『祖父様に、『お前、付き合う気があるのか』と叱られ、今日は午後から休みを取るよう言われた。急だが、君なら大丈夫だろう、と思い連絡した』
これは遠回しに、用事が無いに決まっている、と言っているようなものだ。実際にそうだが、カチンとくる! しかし、お祖父様の登場となると、腹は立つが断れない。
仕方なく、『了解です』と打つ。そして思う。
人に言われてだが、一応、付き合うつもりはあるんだな……と。
普段以上にサクサク進む。余は満足じゃ、と悦に入っていると、デスクに置いた携帯がブルブル震える。見ると公香からのメールだった。
『メリークリスマース! 私は昨日からスイートルームで旦那様とムフフでーす……』
惚気か、アホらし、と指で弾き、デスクに戻す。すると、また震え出す。
しつこい! と思いながら再び手に取り、エッと驚く。
今度は葛城圭介からだった。
『メリークリスマス。夕方五時に迎えに行く。厚着で待て』
穴が空くほど携帯を見つめる。
「これ何? 怖い……」
呪いのメール? と思った瞬間、また震える。
『祖父様に、『お前、付き合う気があるのか』と叱られ、今日は午後から休みを取るよう言われた。急だが、君なら大丈夫だろう、と思い連絡した』
これは遠回しに、用事が無いに決まっている、と言っているようなものだ。実際にそうだが、カチンとくる! しかし、お祖父様の登場となると、腹は立つが断れない。
仕方なく、『了解です』と打つ。そして思う。
人に言われてだが、一応、付き合うつもりはあるんだな……と。