君が好きだと心から叫ぼう
そう言った君を見ると綺麗な茶髪を揺らしながらこっちをみて微笑んでいた。

「いいじゃん、さよ、くれるって言ってるし」

「いや、、、話聞いてた?」

「聞いてた。奥さんとの思い出の写真俺が現像して、おじいさんに届けます。だからそれ買い取らせてください。」

君はそう言った後に「この子がこんなに欲しがってるの珍しいんですよ」と笑った。


おじいさんはその言葉に微笑み
「写真をくれるのはありがたい」と快くカメラをくれた。

お金はいらないと言ったが、私も君もそれは嫌がり、おじいさんが渋々付けた値段を払った。

「じゃあ、現像できたらこの住所に持っていきますね」

「あぁ、ありがとう、無理はしないでくれ」


おじいさんに挨拶をして君と手を繋いで歩き出す

私の首からは購入したカメラが掛けられていた。

「さよ、良かったねカメラ買えて」

カメラを見て微笑む

「いいって言ったのに、でもありがとう」

私が素直にありがとうと言うことはあまりなくて君は「さよが素直だ、今日は隕石でもふるかな」と茶化したけど


カメラの話を聞いて私にはどうすることも出来なかったから、君はすごいなって改めて思ったよ、

好きが募った日曜日だった。

君は赤く染まった空を見上げて

「さよ、今日の夕飯なににする?」
と言った後、

「肉じゃが、ハンバーグ、あ、オムライスもいいな」と呟いていたので

「オムライスにする」と答え


君と手を繋いで家に帰った。

< 7 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop