君への最後の恋文はこの雨が上がるのを待っている
もうあの砂の落ちる音は聞こえない。
砂時計なんて、あたしの弱い心が作り上げた妄想だ。
落ちる砂なんて最初からなかった。
あったのはそう、ずっと未来まで続いていく、真っ白に輝く砂の道。
キラキラ瞬いて、歩いてきた足跡をくっきりと残す、砂の道だった。
ずっと一緒に歩いてきた、優ちゃんの足跡もちゃんとそこにある。
それだけで充分だと思った。
これからも、あたしは優ちゃんの幼なじみでい続ける。
そして前よりもしっかりして、優ちゃんを支えて歩けるようになるんだ。
もちろん、智花も一緒に。
あたしたちの形は変わっても、みんなが笑っていられれば、それでいい。それでいいんだ。