繋いだ手をもう一度





「そろそろ体育祭だよね~」



頬杖をつきながら明後日の方向を見ている色葉。







今日は久し振りに色葉と放課後にカフェに行く約束をしてて、長い1日も終わり念願の新しく出来たオシャレなお店へ。






色葉は桃のパフェとオレンジジュース、私はイチゴパフェとアイスティーを頼んで待ってる最中、何故か体育祭の存在を2人して思い出していた。








「色葉、今年は何~?」




「ぜーんぜん決めてない。むしろ体育祭実行委員もヤダし~。」





色葉は大の運動音痴と言っても過言ではないぐらい、それはもう…言葉に表せない。


でも実行委員になれば出る競技が皆よりは減る。





「私、実行委員にでもなっとくかな~。テント下がいい。」




去年選ぶ種目が悪かったのか、ぶっ続けで競技に出て熱中症で倒れた苦い思い出がある。







「おまたせしました~」



目の前には甘いスイーツ。


苦い思い出を塗り消すようにパフェを味わった。





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