繋いだ手をもう一度
思い出すのはキミの事で
「春陽………」
あの頃より背が伸びたね。
髪の毛も黒から茶色に変わってる。
中学の学ランも似合ってたけど
今のブレザーの方がもっと似合ってる。
でもあの時の困った顔と今の困っている顔は
何一つ変わってない。
「春陽。待ってたんだけど。遅すぎ」
「何?なんか用ですか?」
ごめんね、こんな態度しか出来なくて。
本当はね、話したい事沢山あるんだよ。
会えてなかった1年ちょっとの間の話、もう溢れるぐらいに。
でも怖いんだ。
何が怖いのかはわからないんだけど…