繋いだ手をもう一度
私だって、遠距離ぐらい大丈夫だと思った。
中学生同士での恋愛は住むところが離れ離れになってしまったら"会いに行くね"とか簡単に言えるわけない。
でも私は会えなくても携帯とか手紙とか何かしらで繋がれていればそれだけで恋が成立すると思ってた。
キミは無理だった。
今考えればそりゃ私も無理だわって思うけど、あの時のキミの考えは大人で、きっと遠距離になってダメになるのが目に見えていたのかな。
「はぁ~………」
「何っ!溜め息!幸せ逃げるよ春陽!」
"はい、吸って吸って~"って言ってるけど無視。
目の前のお弁当を黙々と食べる。
「ねぇ。春陽……今、陽登くんの事…」
「考えてないよ全然」
んも、この子は私に元気にさせたいのか切なくさせたいのか。