繋いだ手をもう一度
理由を知った時、何でだかわからないけど急に陽登に会いたくなって
「陽登に会いに行ってくる!」
玄関を勢いよく開けて飛び出した。
斜め向かいの陽登の家の玄関をいつも通りに開けて、"おじゃまします"って大きな声で言うなり2階の部屋へ一直線。
「陽登っ」
「えっ春陽?」
私の名前を呼ぶのと同時に陽登を力いっぱい抱き締めた。
「なに、どうしたの?」
"甘えん坊かよ"って笑いながら抱き締め返すその腕はいつしか男の子から段々成長しているように感じた。
頭をポンポンとしてくれる掌はいつのまにかこんなに大きくなっていた。